サブリース契約:10年目の危機

サブリース問題
サブリース契約 10年目の危機
1.賃貸管理の3つの方法2.「借地借家法」という法律が適用3.「サブリースの2025年問題」週末の午後。とある喫茶店。佐藤先生とキムさんとリーさんの3人が話しています。リー:先生は休みのとき、何をしているのですか。佐藤:そうね。YouTub...
1.賃貸管理の3つの方法
2.「借地借家法」という法律が適用
3.「サブリースの2025年問題」

週末の午後。とある喫茶店。佐藤先生とキムさんとリーさんの3人が話しています。

リー:先生は休みのとき、何をしているのですか。
佐藤:そうね。YouTubeを見たりとか…。だけど家でゆっくりしていると、最近困っていることがあるの。
キム:何ですか。
佐藤:ハウスメーカーのセールスの人がうるさいのよ。
リー:あーそれなら、私の家にもよく来ます。
キム:散歩していると新築中の大きなアパートよくみます。昔は、畑ばっかりだったのに。
リー:最近、私の実家にもセールスの人がよく来ているみたいです。おばあちゃんが契約しようかと話していました。なにしろ、元農家だったから所有している土地が広いので。
佐藤:そうなの。それは気をつけた方がいいわね。
キム:だけど、そういった大手ハウスメーカーのセールスの人たちの、いったい何が問題なのですか?
佐藤:それでは、今日は、ハウスメーカーのサブリース契約の問題について話すわね。
キム、リーさん:はい、お願いします。

 

1.賃貸管理の3つの方法

佐藤:自分が所有するアパートとかの部屋を、人に貸す場合、3つの方法があるの。
図を見てね。
一つ目は「自主管理」、二つ目は「管理会社」への管理委託。三つ目は、今日取り上げる「サブリース契約」なの。それぞれメリットとデメリットがあるわね。
キム:この中で、オーナーにとって一番取り分が多いのは、やはり①ですか。
佐藤:そうなのよ。わかりやすく言うと、家賃10万円の場合、①はまるまる10万円が入るけど、②は5パーセントが管理会社にとられるわね。③のサブリースの場合は、10~20パーセント以上とられるわね。
とくにサブリース契約の場合、たとえ空き室が出ても家賃保証します、という謳い文句なので、リスク代としての意味もあるわね。
リー:だったら、①が一番得ですね。
佐藤:そうね。だけど、大家にとって、借主との間にだれか入らないと、何かの時にとってもまずい場合があるのよ。
キム:たとえば、なんですか?
佐藤:家賃を滞納したりとか、社会的に不適応な人で近所とトラブったときは、直接借主と近所の人たちとの間に入って仲介しなくてはならないでしょ。
リー:②の管理会社への管理委託のメリットは何ですか。
佐藤:一番は空き室対策ね。部屋に空きが出たとき、間に管理会社とか不動産屋さんが入らないとお手上げでしょ。
それに、台所の水が流れないとか、廊下に蜂の巣があるといった苦情とか、入居者が外国人でごみの仕分けがいい加減などの問題にも、間に管理会社が入ると、ある程度は対応してくれるわね。
それに、部屋を貸すとき保証会社がついていると、家賃の滞納対策にも有効なの。退去の場合にも、管理会社
が対応してくれるわ。

2.「借地借家法」という法律が適用

キム:③のサブリースには、赤文字で「又貸し」、青文字で「借地借家法」と書いてありますが、どういう意味ですか。
佐藤:オーナーがアパートを建てるとき、ハウスメーカーにお願いするでしょ。すると、その会社は、土地の整地、近隣住民へのあいさつから始まって、アパートの建設、管理まで一切合切をやってくれるわけ。オーナーはただ月々の入金を待っているだけね。
リー:楽でいいですね。
佐藤:そのかわりハウスメーカーはオーナーから土地やアパートを借りて、借主に「又貸し」するという形になるので、「借地借家法」という法律が適用されるの。
キム:「借地借家法」ってなんですか。
ナレーター:
「借地借家法」とは、建物や土地の貸し借りに関する法律で、賃借人の保護を目的としています。
建物の所有を目的とする土地の貸し借りや、建物自体の貸し借りについて、期間や権利、更新や解約などの特別な事項を定めています。
土地や建物は生活の基盤であるため、通常の契約では貸主に有利になりがちな賃借人の立場を守るために、借地借家法は民法よりも優先して適用されます。

佐藤:賃借人、つまり会社側の利益が優先される法律なので、オーナーが何かの都合で契約を解除したいときに、
この法律を盾に会社が解約を拒む場合があるのよ。

キム:解約したいときって、どんな時ですか。
佐藤:オーナーは、アパートを建てるときたとえば銀行との間で35年フルローンを組んで返済するけど、
その返済額は月々一定なわけね。しかし、家賃が当初の予定よりも大幅に減額されて、たとえば月々20万円返済しなければならないのに、月々16万円しか入金されないと、4万円の赤字になるわけ。だから、オーナーが困って解約をしたいと申し出ても、会社が「借地借家法」を盾に拒否したりするの。
リー:そんなことってあるんですか。

 

3.「サブリースの2025年問題」

佐藤:今問題になっているわ。とくに、「サブリースの2025年問題」ということで、ユーチューブでもよくとりあげられています。
キム:「サブリースの2025年問題」ってなんですか。
佐藤:サブリースでアパートを建てた人たちが、来年10年目を迎える年なの。おそらく、家賃収入の大幅な減額を迫られたり、解約できないといった人たちがたくさん出てくると思うわね。
キム:10年前は、今のようにユーチューブが流行っていなかったから、情報も少なかったでしょうしね。
佐藤:だからこれから契約しようという人たちは、家賃収入の長期保証という点にだけ目がくらんでうかつに契約せず、最終的な自分の取り分がいくらになるのかとか、本当に解約できるのかという点も契約書とか資料をよく読んで確認した方がいいわね。リーさんのおばあちゃんにも伝えといいてね。
リー:はい、わかりました。

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