(新)外国で日本語を教える方法  その38 第6課単元1 「絵カードによる展開」

日本語の指導法
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[内容]
1.「たべるもの」の展開例
2.「のむもの」の展開例
3.「どうぶつ」の展開例
4.「みんな」、「ぜんぶ」、「どんな」

佐藤:いままで、ひらがな文字カード、色カードを教材として使ってきたけど、今回は、絵カードを使います。たくさんの絵カードをどう分類するかがテーマね。
キム:どう、分類するのですか?
佐藤:いろいろな分け方があるけど、今回の授業では、そのカテゴリーを3つにしました。
リー:なんですか?
佐藤:「たべるもの」、「のむもの」、それと「どうぶつ」ね。
キム:なんで「たべもの」、「のみもの」ではなく、「たべるもの」、「のむもの」っていうんですか?
佐藤:それは「食べる」、「飲む」が動詞の普通型だからよ。あとの課で動詞の活用を覚えるとき、スムースに移行できて便利だからなの。
リー:予習も兼ねているわけですね?
佐藤:そうなの。

1.「たべるもの」の展開例

佐藤:(「ぱん」の絵カードを出して)しつもん。これは「すし」ですか?みんな、いっしょに。
学生:いいえ、それは「すし」ではありません。
佐藤:では、「ごはん」ですか?
学生:いいえ、それは「ごはん」でもありません。
佐藤:では、「ぱん」ですか?
学生:はい、そうです。それは「ぱん」です。
佐藤:(「ばなな」の絵カードを見せて)では、これも「ぱん」ですか?みんな、いっしょに。
学生:いいえ、それは「ぱん」ではありません。
佐藤:では、これはなんですか?
学生:それは「ばなな」です。
佐藤:はい、そうです。これは「ばなな」です。「ぱん」と「ばなな」と、「そば」と、「ケーキ」は ぜんぶ「たべるもの」です。「たべるもの」、みんな、いっしょに。
学生:「たべるもの」。
佐藤:はい、そうです。では、しつもん。「ぱん」と 「ばなな」と 「そば」と 「ケーキ」は ぜんぶ どんなもの ですか。
学生: 「ぱん」も 「ばなな」も 「そば」も 「ケーキ」も ぜんぶ 「たべるもの」です。
佐藤:はい、そうです。ぜんぶ 「たべるもの」です。

2.「のむもの」の展開例

佐藤:(「ぎゅうにゅう」の絵カードを出して)
しつもん。これは 「おさけ」ですか、「こーひー」ですか?みんな、いっしょに。
学生:いいえ、それは「おさけ」でも、「こーひー」でもありません。
佐藤:では、これは なんですか?
学生:それは 「ぎゅうにゅう」です。
佐藤:はい、そうです。これは 「ぎゅうにゅう」です。では、これは 「ぱん」ですか?みんな、いっしょに。
学生:いいえ、それは 「ぱん」でもありません。
佐藤:では、これは なんですか?
学生:それは 「こーひー」です。
佐藤:はい、そうです。これは 「こーひー」です。「ぎゅうにゅう」は 「のむもの」です。「びーる」と 「ぎゅうにゅう」と 「じゅーす」と「こーひー」は ぜんぶ「のむもの」です。「のむもの」、みんな、いっしょに。
学生:「のむもの」。
佐藤:はい、そうです。では、しつもん。「びーる」と 「ぎゅうにゅう」と 「じゅーす」と 「こーひー」は ぜんぶ どんなものですか。
学生:「びーる」も 「ぎゅうにゅう」も 「じゅーす」も 「こーひー」も ぜんぶ 「のむもの」です。
佐藤:はい、そうです。ぜんぶ「のむもの」です。

3.「どうぶつ」の展開例

佐藤:「いぬ」は、「どうぶつ」です。「ねこ」と 「うま」も ぜんぶ「どうぶつ」です。「どうぶつ」、いっしょに。
学生:どうぶつ。
佐藤:では、しつもん。「いぬ」は、「たべるもの」ですか?「のむもの」ですか?こたえ、いっしょに。
学生:「いぬ」は、「たべるもの」でも、「のむもの」でもありません。
佐藤:では、「いぬ」は 「どうぶつ」ですか?
学生:はい、そうです。「いぬ」は 「どうぶつ」です。
佐藤:はい、そうです。では、「うま」と 「ぺんぎん」と 「にわとり」は ぜんぶ どんなものですか?こたえ、いっしょに。
学生:「いぬ」も 「うま」も 「ねこ」も 「ぺんぎん」も 「にわとり」も ぜんぶ「どうぶつ」です。
佐藤:はい、そうです。ぜんぶ 「どうぶつ」です。

4.「みんな」、「ぜんぶ」、「どんな」

キム:先生質問があるんですが。
佐藤:なんですか?
キム:字幕のところで「みんな」、「ぜんぶ」、「どんな」が赤文字になっていたじゃないですか。あれはどうしてですか。
佐藤:わかりました、説明するわね。「みんな」と「ぜんぶ」だけど、このパネルを見てちょうだい。「みんな」は「ひと」概念のことばで、「ぜんぶ」は「もの」概念のことばなの。外国で日本語を教えるときは、こうしたパネルを用意して説明すると,言葉の意味を整理する上で学生達の参考になるわね。
リー:「どんな」はどういう意味ですか?
佐藤:「どんな」は、ことばの意味内容を質問することばなの。たとえば、「これはなんですか」と、「なに」を使って質問されると、「牛乳です」とその物の名称を答えるけど、「これは どんなものですか」と「どんな」を使って質問された場合、「飲むものです」と意味内容を答えるでしょ。学生には、絵カードの分類作業を通じて「食べるもの」「飲むもの」「乗るもの」に比べて、「使うもの」がとても意味が幅広いことに気づいてほしいの。その分類作業そのものが,動詞の語彙の拡大にそのまま結びつくから。
この内容は、第7課で取り上げます。

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