レセプト債集団訴訟を振り返る その2 消えた200億円

集団訴訟事件
アーツ証券レセプト債集団訴訟 その2 消えた200億円
1.アーツ証券主催お客様説明会2.227億円という金額3.レセプト債とは?1.アーツ証券主催お客様説明会先生:それでは、平成27年11月8日の説明会の話から始めましょうか。当日は、人数がかなり集まりましたか。木村:そうですね。ホールの定員が...

1.オプティ社主催の説明会 2.200億円というとてつのない金額 3.「レセプト債」とは

参考文献:集中medicom,病院経営者のための会員制情報紙/集中出版株式会社,2018年2月11日

1.オプティ社主催の説明会

先生:それでは、平成27年11月8日の説明会の話から始めましょうか。当日は、人数がかなり集まりましたか。
吉田:そうですね。ホールの定員が150名ですが、ほど満席の状態でした。ですから、軽く100名以上はいたんじゃないでしょうか。
先生:そうですか。しかし、説明会の話の続きを聞く前に、今回の事件の基本的なところを抑えておいたほうがいいと思いまして。
事件の概要とか、それに今回の事件では、たとえば「診療報酬債権」とか、「レセプト債」とか、「分別管理義務違反」など、聞き慣れないことばがでました。
しかし、ここには、リーさんとか、まだ会計学とか経済学を学び始めたばかりの学生もいますので、初歩的な用語の説明が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
吉田:その方がいいですね。
先生:あなたたちも、どんどん質問して。
リー・キム:はーい。

2.200億円というとてつのない金額

キム:実際の被害者はどのくらいいたんですか。
吉田:オプティ社、つまりA証券の親会社ですが、オプティ社は、今回破綻したA証券など7社を通じて、レセプト債権を法人、個人含めて2470人に227億円分を発行したと言われています。
リー:ちょっと、待って。200億円って,一体どのくらいの大きさになるのかしら。
キム:携帯でちょっと調べてみるわ。
1億円で重さは約10キログラム、高さは約1メートルだから、重さ2000キロ、つまり2トン、車よりも重くなるわね。
それと高さ200メートルになるわ。六本木ヒルズは238メートルだから、それよりもちょっと低い感じね。
リー:大谷選手は1000億円だから、もっとすごいけど。
先生:いずれにしても、私たち庶民には想像がつかない額ね。
吉田: そして、今回の説明会に参加した人たちが誰もが抱いた疑問ですが、投資家から集めた資金の総額が227億円とも言われていますけど、そのうち実際に買い取れた債券の総額が23億円足らずなのです。残りは200億円近くになりますが、その巨額な金はどこに消えたのか、ということが最大のミステリーになります。それが10年たった今に至るまで、全然わからないのですよ。

3..「レセプト債」とは

リー:ちょっと、質問してもいいですか。そもそも「レセプト債」ってなんですか。
ナレーター:レセプト債というのは、診療報酬債権と同じ意味ね。レセプト債とは、一般的には安全性の高い商品と言われています。
日本では、医療機関が健康保険組合などに請求する診療報酬は、不正請求でない限り、ほぼ全額支払われるからです。ただし、請求から支払い支払までには2.3ヶ月かかり、現金をすぐに必要とする医療機関にとって、この時間差が経営を苦しめるわけです。
レセプト債とはファンドがこうした医療機関側の請求権を割安で買い取り、実際の診療報酬との差額による収益を投資家に配当として支払うことで成り立っています。
しかし、医療関係者によれば、「確かに医療機関は建て替えや医療機器の購入などでまとまった資金を調達する必要がある。しかし、通常は金融機関から借り入れるわけで、、診療報酬債権を格安で売るなどというのは、金融機関から借り入れができないほど資金繰りが苦しい医療機関ではないか」といいます。
それに、経営が安定している医療機関も請求権を売ることがありますが、当然そうした医療機関には大手証券会社が先に手を出しており、オプティ者が買い取れるのは、大手が手を出さなかった危ない医療機関ばかりだった、のことです。

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